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第3回 本公演 ライン
2007年12月21.22.23日
プラネットホール 4階(大阪府立青少年会館)
総動員数 521名

あらすじ

韓国尚州での演劇祭参加のため、関西国際空港ロビーで集合する団員達。
今回は次回公演告知用チラシの写真撮影のため、演劇祭より2日早く韓国入りをする。
そんな彼女達が手にするパスポートは、3種類。
撮影のため、仁川空港からレンタカーで、自然が豊かで韓家のありそうな場所を求めて移動。
しかし、全員方向音痴……。
車はいつしか山間部にぶち当たり、やがて道はなくなる。
何となくいい感じのロケーションということで、徒歩で草木をかき分け、自然をバックに撮影。
順調に撮影は終了し、そろそろ引き返そうとするが、全員方向音痴……。
劇団員達が行き着いた場所は…
書類上?
朝鮮国籍1名、韓国国籍2名、日本国籍1名、ダブルで日本国籍1名
劇団員達の運命は!

みどころ

休戦状態の朝鮮半島。在日コリアンの劇団員が、韓国への旅公演中に、北の軍人と南の軍人が出会ってしまったら?!あるようでない、ないようでありそうな物語。

▼CAST

金民樹 姜愛淑 林寛子 卞怜奈 洪京枝 
全小百合 元宗和 山口達也(松竹芸能)
島村光平(演劇ユニット第八空中都市)
片岡雅(雅番外地)金泰賢

▼STAFF

作・演出/有近勝 舞台美術/三島うに 
大道具/桜花摩周麿・亀井則之・牛丸祐司 照明プラン/三島修二 
照明オペ/河本薫子 音響/小野寺博 音楽/NEO スタイリスト/玄英玉
演技指導/ことぶきつかさ 宣伝美術/OFFICE WINK
企画・製作/劇団タルオルム
 

▼協力

サウンドスペース アルファ/セクションブルヘッド/松竹芸能/劇団桜/May
かっとびModerNロケーション/演劇ユニット第八空中都市/オパンポン創造社
演団劇箱/雅番外地/シーディング/NEW STAYLE/浪花人情紙風船団
キンキョンフン(済州)/シムジョンソッ(釜山)/キンミョンジュン(ソウル)
パクソヒョン(ソウル)/釜山民芸総(釜山)/ノリペ ハルラサン(済州)
李明玉/金幸代/金哲義/村瀬静/合田藤太郎/朴英二/金城泰哲/金甲年
余地見空香/弘世純子/池下敦子/申有貴/尹千紘/野村侑志/田中孝樹
高崎治郎/林ゆかり/福田泉

▼公演履歴

2007年
  -12/21-23 大阪 プラネットホール(初演)

▼感想文

  • ・・ 50年以上生きていながら、あまりにも知らない事が多すぎることに気づき、在日の方たちのことも含めて隣国アジアの国々をもっと勉強したいと思っている時でした。たまたま目にした劇団の公演内容に興味をもち出かけてきました。期待していた以上にすばらしい内容でした。本当に誰もが望んでいることだと思います。これからもいい作品を観させて下さることを心待ちにしています。友達も誘って行きます。
  • ・・ 舞台が非武装地帯(そこに村があるなんて。)に入ってから息もつかせぬテンポで、とても1時間40分もたったとは思えなかった。朝鮮籍・韓国籍・日本籍・ダブル、色んな人達が日本には住んでいます。これらの人々の思い&願いを深く知りたいと思う。
  • ・・ 自分も同じ立場で同じ思いを持っていたので共感しました。このまま在日であることが何十年と先には薄れていくのかな、と思うこともあるけど忘れたらあかんし、忘れられないだろうと実感しました。劇も笑いあり感動ありで、とても有意義な時間でした。
  • ・・ 私も‘ダブル‘なので自分の立場として劇を観ました。時代は少しずつ変わってきているので、いろんな事に負けず未来に続く掛け橋になって下さい。
  • ・・ 国境のこととか知らず、内容が難しかったけど朝鮮と韓国の違いを知ることができてよかったです。こんなことがあるんだ、と思いました。劇としての面白さは感じなかったけど、なぜかいつまでも残ってしまうような劇だった。
  • ・・ 以前の2作品とは全く違った感がありました。タルオルムの作品はいつも伝えたい事がストレートで、観る者側にとって少し「ドカン!」と重い程度の表現方法(悪い意味でなく)と言うのが特徴的だと思っていたのですが、今回は以前に比べかなりソフトな感がありました。ソフトで短い時間の中でも伝えたいものや考えるべき課題がうまく表現できていたのではないかな、と思います。
  • ・・ なかなかよかったです。お互いの国の人々の心の中を見れたような気がします。気持ちは皆同じなんでしょうね。それが大きな声で言えない辛さ、寂しさは悲しい事だと思いました。早く1つの国として行き来できるように祈っております。
  • ・色んな感情があふれていますが、最後の最後思ったのは、ラストシーン。誇り高く北と南の兵士たちが向き合うシーン。笑ってないけど笑ってる様に見えたのは、その瞬間だけかもしれないが(心の)ラインが無くなったからだと思います。早く本当の意味でそんな日が来るといいです。
  • ・・ 日本人にはないパワーが正直うらやましかったです。パワーだけでなく人間としての思い、私にはわかりませんが。たぶん民族の思いが感じられたような気がしました。思いが共有できる仲間がいるのはいいなぁと思いました。すごく面白かったし、感動しました。
  • ・・ いつもタルオルムの公演を観た後は自分について考えさせられますが、今回は3月の出産をひかてオンマとして生まれてくる子にとって在日4世としての自覚をどう持たすのか、もう1つ深く考えさせられました。次回公演も期待しています。
  • ・・ 「韓国」でもなく「朝鮮」でもなく古き良き時代の朝鮮…。異郷にいるからこそ求めるもの理想があるのかもしれません。私たちが望むのは、どちらか片方になるのではなく、もとの1つに‘かえる‘事。いや、よりよい‘1つ‘になることですね。そして、そのために乗り越えなければならないことが沢山ありますが、それでも私たちは、1つになれるし、ならなければいけない。そう感じる劇でした。
  • ・・ DMZで互いの兵士が台詞を言うシーンは、涙が流れて止まりませんでした。期待を大きく大きく上回る素晴らしいステージでした。私も在日同胞の1人として「ライン」という言葉に象徴される意味を心に刻み考え続けて生きたいです。素晴らしい活動だと思います。
  • ・・ 演劇の世界については全くわかりませんが、観て思ったのは劇とわかっているのに 一緒にワクワクしたり、しんみりしたり、ドキドキしたりしてました。引き込まれたというか。だから、長い公演だったけど全然退屈せず、むしろ楽しく過ごせました。
  • ・ すごく楽しくて時間が経つのがあっと言う間でした。内容には、すごく考えさせられたり共感したりしました。演劇というと少し硬いイメージがありましたが、前回や今回の公演を観て演劇が好きになりました。
劇団タルオルム 事務局
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